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第1章 序論

 1955年に発見された太陽系外惑星ペガサス51Bは木星のような大きな惑星ですか中心星に近くにあります。 恒星の近くに巨大なガス惑星が存在する場合には発見が容易であり、その後、幾つも発見されたのでホットジュピターと呼ばれています。 ホットジュピターが中心の恒星の近くの軌道で誕生することや、 恒星の近くに移して同じ位置に滞在し続けることは困難です。 そこで、ホットジュピターは中心の 恒星が核融合反応を始める以前に連星あるいは惑星と生して形成されていた。つまり、恒星の誕生と恒星系の惑星の誕生が時期を同じにしていて、 重力の大きな天体の成長が速く、核融合反応を始めたと考えられます。太陽系の惑星も 太陽が核融合を始めた時期にはかなり形成されていたと考えられます。 太陽系の氷境界線(snow line)は太陽が核反応を開始した後に発生して存在し続けます。氷境界線は約2.7auであり、小惑星帯のメインベルトの辺りにあります。 その氷境界線よりも外側の宇宙空間では温度の低く、CO2やH2Oが固体として存在して、これらの固体となった微粒子によって 降着による微惑星および惑星の生成が促進されます。 他方、氷境界線の内側では水(H2O)は固体の氷ではなく、気体分子として存在するので、 氷境界線の内側の宇宙空間で地球型岩石惑星が気体分子の CO2やH2Oを取り込んで成長することは困難です。つまり、太陽が核融合を始めた時には地球型岩石惑星は氷やドライアイスを含んで形成されました。 太陽が核融合爆発をして、太陽の中心部のコアが飛び散り、大量の隕石が太陽系内に放出されました。隕石の放射性年代測定によれば、それら今から46億年前に太陽系が誕生したということになりました。 岩石惑星は太陽風によって1次大気が吹き飛ばされ、多量の隕石落下によって、地殻が加熱されて、脱ガスによって、 CO2やH2Oなどが放出されて2次大気になりました。 惑星の大気には絶え間なく太陽から放出される高速の水素イオン(H+)である太陽風が衝突して 影響を与えます。太陽風の高速のHは質量が電子の1836倍も大きいので、 大きな運動慮を持っていて、惑星の大気に衝突すると、惑星を周回する気流を発生します。荷電粒子が高速になると、磁性を持ち、同じ荷電粒子が並んで走ると、引力は平行電流のように作用し、 高速のHが並んで走ると磁気的に結合します。他方、電子とHが並んで走ると反発力が作用します。 そのため、磁気結合効果は太陽風プラズマの寿命を延ばし、太陽風は太陽系の端まで達しています。 このWebサイトでは太陽系の惑星は太陽が核融合反応を始める以前に誕生していたというモデルにより太陽系の成り立ちを述べます。 (Last modified May/23, 2025) 

   
                               [CG 提供 Pixta]

[参考文献] マーティン・リース, "宇宙大図鑑(和訳)",Martin Rees, "Universe", Dorling Kindersley book, 2012

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